先日所用のため、昔お世話になっていた事務所の
すぐ近くまで行ってきました。
最寄り駅から事務所への近道を、いまだに覚えていた私。
今でも足が勝手にそちらに向くんですよね。
当時は、いつも緊張しながらその道を歩いていました。
事務所に伺うというのは、
オーディションを受けに行くのと同じようなもの。
普通に台本を貰いに行くだけだとしても、
マネージャーさん達はその役者のことをちゃんと見ています。
だから、なるべく小綺麗にしてオシャレして、
なるべくマネージャーさん達の目に留まるようにしていくのがベター。
あれですね。
オーディションというか、市場に品物を売りに行く感じですかね。
(品物といっても、それは自分自身なのですが)
行商みたいなものですね。
あの頃、私はオシャレっ気がなく(今もないか(´`;))、
自分に自信もなく(今もないね('~`;))、
事務所に行くのがものすごく苦痛でした。
よくデスクさんなどに、
「樋口。…暗いし、硬い(´・д・`)」なんて言われたこともありました(笑)
あまりの自分のイケてなさ加減に、
いっそ消えたい!という気持ちをなんとか抑え、
例え暗くても硬くても、それなりに一生懸命アピールを試みたものです。
そして、事務所を出た後はいつも汗びっしょり(笑)
嫌な汗。冷や汗です。
思えば、よくここまできた(フリーとして仕事をするようになった)もんだなと。
事務所の前で足を止めて、しばし物思いに耽りました。
そして、当時とは全く違う心持ちで、今日ここまで歩いてきたこと。
上手く言い表せませんが、
確実に自分の人生のステージが変わっていることを、改めて実感しました。
そして、勉強すべきことも変わってきていると。
お芝居の技術だけを磨くのではなく、作品づくりに携わる全ての人(プロデューサー・ディレクター・制作・マネージャーetc…)の、立場や想いもちゃんと汲み取れるようになること。
それが、今の私の課題のような気がしています。
ふと、思いきって事務所に立ち寄ってみようかと、
入り口付近までそそっと近づいてみましたが、
ちょうど階段から誰かが降りてくる気配がしたので、
慌てて離れました(笑)
怪しまれてはいけないと、本能的に逃げてしまった(´・д・`)
いつか、堂々とご挨拶に伺いたいものです(´∀`)
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